結婚式の音響

なぜ「音質」にこだわるのか

今日は「音質」についてのつぶやきを。

かれこれ13年ほどやっていて、今では年間600〜700件を扱う結婚式の音響で、もっとも重要とされるのは「タイミング」「音量」「コミニュケーション」です。
一方で、スルーされがちなのが「音質」。
一概には言えませんが、「ノイズなく鳴っていれば、OK」というのはあるように思います。

音響の立場からすると、結婚式という性質(クライアントと主役は新郎新婦であり、音は演出の1つという意味で)を理解した上で、可能な限り音質も追い込みたいところです。
職業的な気質もありますが(音質悪いと、テンションあがりません)、
「すばらしく感動的な結婚式だった」という満足感は、やはり「五感を満たしてこそ」と思うのです。

味覚(料理)、視覚(装飾、映像、衣装、ヘアメイク、清潔感、スタッフの所作と表情、照明)、触覚(食器、テーブルクロス、空調)、嗅覚(料理、ドリンク)と聴覚(司会、音楽、コメント)
のどれもが期待を超えてこそ、素晴らしい結婚式となり得るのではないでしょうか。
そして聴覚の要が音質です。

ただ、音質は言語化が難しいんですね。一般の方で音質にこだわるという方は、ほんの希です。
たとえば、気持ちよく心に響くコメント(マイク)、ここぞと盛り上がりを感じる音楽はボリュームだけでなく、音質が鍵を握ります。

一方で音質に悪影響するのが、設計が合っていない、調整がよくない、機材の劣化などです。
音質の悪い空間で披露宴中2.5時間居続けるのは生理的に疲れます、場合によっては苦痛を伴ってしまうかもしれませんね。

ちょっとマニアックになりますが、音質にまつわるエピソードを2つ。

「聴く位置での違い」
・あるロックのコンサートをホール2階席で聴いていました、アンコールが閉じたので混雑前に帰ろうと1階ロビーまで降りたところで、なんとサプライズの再アンコールが始まっていたんです。
あわてて1階扉を開けて通路で聞いたのですが、その時の音質の違いは驚きました。
2階席のなんとなく輪郭のない、ややふんわりした音と比べて、1階正面近くの通路では、なんという素晴らしい迫力だったか、、、1階席の人がホント羨ましかった。。1階すげーロックしてるじゃん。
同じコンサートでありながら「聞く位置」で音質が大きく違う例。

「エンジニアでの違い」
・ロックフェスに行く時の楽しみは、いろんなバンドやアーティストの演奏を野外の開放的な場所で聞けることですが、音響的にはもうひとつあります。
アーティストごとの音質の違いです(ここではバンドのテクニックの話でなく、PAエンジニアの違いに注目)。
大物アーティストは殆どの場合、専属のPAエンジニアを帯同させています。ツアーはもちろん、フェスなどのイベントでも。
理由は、多くの時間を共に過ごし、自身のことを理解し信頼するエンジニアに任せることで、出す音にこだわり、責任を持ちたいたいからです。

そういう訳で、フェスではエンジニアの音の違いが如実にわかります。
同じスピーカーなどPA機材を使っているのに、エンジニアが変わるだけで、こんなに音が違うのか!と驚くことは珍しくありません。
そこには、好き、好きじゃないの好みも入ってしまいますが、同じ環境で「エンジニアで音質が大きく変わる」という例。

音質は、温度や湿度でも微妙に変わるとされていますが、ここでは割愛。

ブライダル音響のプロたちは、その音質も可能な限り追求し、やり直しのないライブである結婚式を最良のものへ導きたい、と考えています。
打ち合わせの段階で、会議用の天井スピーカーやポータブルではもったい無いので、一部スピーカーなどの増設という提案をすることがあります。
費用はかかりますが、プロの見識から、五感を満たし、感動と満足度が上がる結婚式へのプランニングできるからです。

ちなみにワタシ、先日、一般社団法人ウエディングミュージックコンサルタンツ協会が主催する、ウエディングミュージックアドバイザー第1号認定を受けました。
第1号に恥じぬよう精進して行きます。
結婚式のプランニングで、音質について少しでも理解いただけると嬉しいです。

一般社団法人ウエディングミュージックコンサルタンツ協会

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